クシタニ エクスプローラージーンズの防水性能

ライディングウェアとして愛用しているクシタニ製品の中でも古くからのユーザーが多く、しかも性能も素晴らしいというライディングパンツとして有名なものにエクスプローラージーンズがあります。
このエクスプローラージーンズですが、ジーンズという名前ですが実はデニムではなく革製。しかも一般的な皮革と異なり撥水牛革であるエグザリートレザーという撥水性能にきわめて優れている皮革です。素材である牛革自体にフッ素を強力に含侵させており、撥水性能だけでなく極めて柔らかいという素材で、しかも生地自体にデニムのような型押しまでされていて、ぱっと見では皮革であるようには見えず、デニムのように見えるという画期的な革製品です。ユーザーもきわめて多く、道の駅やSA、ライディングスポットなどでエクスプローラージーンズを使用しているライダーを非常によく見かけます。

実際、ここ数年かなり売れているようで、クシタニの各店舗を探してもなかなか実物を見つけることすらできないようです。ときどきゲリラ的にサイズ限定で数本入荷することがあるようで、クシタニの店舗ブログを見てみると、「30インチが2本だけ入荷」とか、「32インチが1本だけ入荷」とかいう記述を時々見かけます。行きつけのクシタニショップでもここ1~2年で各サイズ大量入荷なんていう状況はお目にかかっていません。

製品については間違いなくツーリングでは最強と思われるこの製品ですが、なぜそんなに売れているのか?という点について考察してみます。

幸い、私の場合、ここ数年の異常とも思えるエクスプローラージーンズ人気となる以前に確保しており、ノーマルのエクスプローラージーンズ(EX-1216)を2本とエクスプローラーメッシュジーンズ(EX-1216M)を1本所有しております。
皮革による転倒時の安心感とニーグリップのやりやすさや座面での滑りにくさ、また、大型バイクなどでのエンジン回りからの熱気も防いでくれるという、まぁ一般的な革パンのような使い心地ではありますが、見た目のカジュアル感やジャケットとの合わせやすさなどから、一度使うと他のライディングパンツなどいらないんじゃないかと思えるほど良くできており、実際、手持ちのエクスプローラージーンズ3本をローテーションで履いていたりします。

さて、このエクスプローラージーンズのもう一つの特徴である、革パンであるにも関わらず、雨にも強い、強力な撥水性能という点について、この8月のお盆ツーリングで思うところがありましたので、書いていこうと思います。

エクスプローラージーンズの最大かつ最強の特徴である、雨にぬれても大丈夫という謳い文句、実際のところどうよ?という話になります。

今回のツーリングでは、全日程4日間。そのうち全く雨がなかった日は0日。バイクでの走行中、全く雨に濡れなかったという日はありませんでした。しかも時々ゲリラ豪雨に見舞われるという最悪な状況でのツーリングとなりました。
まぁ、ある程度の悪天候は予想されていましたので、合羽やブーツカバーなどの雨対策はしっかりと事前準備はしておきました。
今回の装備は雨対策を考えて
ブーツ、アドーネシューズ、
グローブ、EXエアーエフェクトグローブ
ジャケット、エアーコンテンドジャケット(メッシュジャケット)
パンツ、エクスプローラージーンズ
という装備にRSタイチのドライマスターレインスーツを持参。
雨対策としては、クソ熱い時期でもあるため、メッシュジャケットは必須。普通の春夏用テキスタイルジャケットでは熱中症が怖い。メッシュジャケットだけは譲れないとしても他の装備品は雨のことも考えて、ブーツは完全防水のアドーネシューズ、グローブは雨に群れても良いようにEXエアーエフェクトグローブ、パンツはメッシュだと雨が降ったら終わりなので、通常のエクスプローラージーンズとしました。要するに、できるだけ合羽を着用せずにツーリングを楽しみたい、でもどうにもならないようなら合羽の着用も致し方ないという考え方です。最悪この装備でエクスプローラージーンズが雨に耐えられれば、上半身だけ合羽を着用すればOKという事ですね。

結果、上半身だけ合羽着用という当初考えたスタイルで4日間乗り切りました。
途中のSAや道の駅で下半身はジーンズ、上半身は合羽というスタイル、しかもグローブやブーツは雨対策していないように見えるため、他のライダーからはかなり奇異に見受けられたと思います。
また、アドーネシューズも思いのほか防水性に優れており、ブーツカバーを着用する必要がなかったことも予想外でした。アドーネシューズにつてはいずれ書こうと思いますが、今回はエクスプローラージーンズについてなので割愛。

エクスプローラージーンズの予想以上の防水性能について
まず、結論から言うと、全く雨が浸入しなかったという事はありませんでした。理由は前身頃のファスナー部分とボタン部分です。

簡単に言えば、エクスプローラージーンズそのものからの浸水はほぼありませんでした。じゃぁどこから浸水したのかというとベルトでした。
今回、ベルト自体は普段着に使用している革製ベルトを着用していましたが、まず、ベルトが濡れる、これもエクスプローラージーンズは撥水性が高いため、生地に雨水が浸透しません。そのため体に当たる雨水が高速走行によってベルト側に上がってくるように流れてきていました。そのため、ベルトがぐちょぐちょに濡れる結果となり、その濡れたベルトからエクスプローラージーンズのボタンホールを経由して浸水してきた、という現象が起こっていました。

写真でもわかるように、ボタンホールを通った雨水をブロックする部分はありません。
ベルト対策をしっかりと行っていれば、浸水することもなかったと思われます。対策としては、ベルトを雨水を含まないような合皮のものに変える、あるいはサスペンダーのような形状のものに変えることで対策可能と思われます。
ただし、浸水してきたといっても、下着がぐちゃぐちゃになるほどではなく、下着がやや湿ってしまったという程度で、体自体が濡れてしまうという事もなく、下着もそのまま穿き続けることが可能なくらいのきわめて軽微なものでした。

いずれにしても、いみじくもエクスプローラージーンズの撥水性能の高さが実証されてしまった今回のツーリングとなりました。ちなみに、今回のツーリングでの走行距離は4日間で1600㎞超えとなり、MT-10の通算走行距離も39,000㎞超えとなってしまいました。

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